石川県立音楽堂
オーケストラアンサンブル金沢

アップデートし続ける新作狂言に注目。シェイクスピア作品との共通項も。

  • TEXT / KADENZA編集部

「日本昔ばなし」を狂言とオペラで楽しむユニークな試み。狂言「彦市ばなし」は昭和の劇作家・木下順二さんによる、熊本・八代地方ゆかりの民話劇がベースになっている。八代弁のセリフが興味深い。萬斎さんは彦市を演じる。

「八代弁は狂言の抑揚にぴったり。彦市は狂言における太郎冠者のような存在で、うそがばれて破綻していく様子が見どころです」

彦市のほか殿様、天狗の子が登場。職人、貴族、妖精が登場する『真夏の夜の夢』の設定と重なる。

「木下さんはシェイクスピアを研究した方としても知られていますから、もしかしたら意識していたのかもしれませんね。そのあたりも気にかけて観ていただくと、より深く作品を味わえるのでは」

ぜひOEKとの『真夏の夜の夢』(2025年2月22日開催)と合せて楽しんでほしい。この作品が狂言として最初に上演されたのは1955年。当時は萬斎さんの父・野村万作さんが天狗の子を演じた。今回は裕基さんが演じる。

「昭和の狂言の新作が古典化し、さらに現在進行形でアップデートし続けています。その瞬間を目撃できる貴重な機会になると思います」

3/22
[土]
14:00開演開演(13:15開場)
邦楽ホール
伝統芸能とオペラシリーズ 狂言&オペラ「日本昔ばなし」

狂言による「彦市ばなし」
○彦市:野村萬斎
○天狗の子:野村裕基
○殿様:石田幸雄

オペラ「あまんじゃくとうりこひめ」
○監修:池辺晋一郎
○指揮:柴田真郁
○演出:西本浩明(演芸列車 東西本線)

○うりこひめ:石川公美
○あまんじゃく:仲谷響子
○ばっさ:直江学美
○じっさ:三塚至 ほか

【全席指定】
一般 ¥4,500/高校生以下 ¥2,000
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