石川県立音楽堂
オーケストラアンサンブル金沢

和洋の響Ⅵ〜能舞とオーケストラ

「桃花の翳の花筏Ⅱ」作曲者 鷹羽 咲 インタビュー

音楽堂では、これまでオーケストラ・アンサンブル金沢(以下、OEK)によって「和」と「洋」の数々のコラボレーション作品が上演されてきたが、「和洋の響」は和楽器が用いられ能舞と合わせることが可能な作品を公募し、さらには能舞とバレエが合わさる斬新かつ意欲的な公演。60年代から武満徹らと能舞とのコラボレーションを実践し、OEKでも積極的に新作を委嘱してきた“現代音楽の初演魔”岩城宏之初代音楽監督の遺志を受け継ぐ重要な場でもある。今回はどんな舞台になるか―まずは作曲された作品がいかなる意図で創られたか、そして他に類を見ない本企画の見どころをお届けしよう。

 

いつか物語すべてを作曲し能舞とバレエのための『桃花の翳の花筏』を完成させたい


今年選ばれたのは鷹羽咲さんの作品「桃花の翳の花筏Ⅱ」。
なんと日露戦争下の金沢が舞台となった五木寛之の長編小説『朱鷺の墓』より着想を得て作
曲されたという。芸妓・染乃とロシア士官イワーノフの愛と残酷な運命を描いた物語だ。



鷹羽 「今回演奏される本作では物語の結末である〝イワーノフの死と、染乃が日本を捨ててシベリアへ発つ場面〞を描写しています。私はこの小説に描かれた二人の行く末と、関わった人間によって主人公らが心を失っていく姿から『清く強くあろうとするひとの、心の奥底に眠る弱さや恐れ』を感じました。私には、生きとし生けるもの全てが直面する〝死と愛の痛み〞が、美しい街並みと軍都の二面性を持った金沢と重なって見えました。曲名『桃花の翳の花筏』は主人公二人の人生を喩えたものです」

自らの作品がオーケストラで初演されるだけでなく、能舞とクラシック・バレエと合わさるこの公演――作曲者としてどう感じたか率直な思いを伺ってみた。
 
鷹羽 「この度私の作品をオーケストラ・アンサンブル金沢の皆さま、指揮者の角田鋼亮さま、尺八奏者の黒田鈴尊さまに演奏していただけるという身に余る光栄な機会をいただき、心より嬉しく思います。何度も足を運んだ大好きな金沢の地で、素晴らしい演奏家の皆さまとともに自作が音になる瞬間がとても楽しみです」

2023年2月・和洋の響Ⅲより

鷹羽 「私は近年、モーリス・ベジャールの『ザ・カブキ』と『M』を観たことをきっかけに、舞踊と現代音楽について強い関心を抱くようになりました。日本の舞踊や文化と西洋のバレエの巧みな掛け合わせのみならず、黛敏郎の素晴らしい音楽が一体となった作品を目の当たりにして、『生きているうちに舞踊のための音楽を書きたい』という目標を持ちました。今回このような形で、その第一歩が踏み出せたことが夢のようです。今回作曲した部分は物語の結末にあたる部分ですが、今後物語の始まりから最後までを作曲し、いつか能舞とバレエのための『桃花の翳の花筏』を完成させたいです」

2/11
[水]
14:00開演開演(13:15開場)
金沢歌劇座
和洋の響Ⅵ~能舞とオーケストラ

監修:池辺晋一郎(※出演は有りません)
出演:角田鋼亮(指揮)
   友枝雄人(能舞)、山本隆之(バレエ)
   黒田鈴尊(尺八)、工藤重典(フルート)

鷹羽 咲/桃花の翳の花筏Ⅱ
尺八とオーケストラのための(世界初演)
モーツァルト/フルート協奏曲 ほか

【全席指定】
S席 6,000円 / A席 4,000円 / B席 2,500円
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