石川県立音楽堂
オーケストラアンサンブル金沢

自分の世代にしかできない何かを追求し続けたい

ピアニスト 角野隼斗(千葉県出身)
  • TEXT / KADENZA編集部
  • PHOTO / イマデラガク
  • 撮影協力 / 魚菜屋 能登の地魚丼

今日は海鮮丼をとても楽しみにしていました。お魚の新鮮さはもちろん、お店独自のお醤油が特徴的ですごくおいしかったですね。金沢には学生時代、プライベートで訪れたことがあって、そのときはお寿司を食べました。兼六園や21世紀美術館を訪れたり、金箔がのったアイスを食べたり…観光を満喫しましたね。

その後、ソロツアーで何度も石川県立音楽堂で演奏していますが、弾いていてとても気持ちのいいホール。漆塗りの深い木の色が印象的ですが、こういう木の色って日本特有な気がします。海外だと明るくライトな色が多いですね。

ヨーロッパに行って次はアジアに行って、と時差を伴う移動をしていると、朝起きたときに「いまどこにいるんだろう」と思うこともありますが、そもそも同じ場所に2週間以上滞在することがないんですね。まとまったお休みなんて本当に珍しくて…ずっと演奏したり、レコーディングがあったり。だから何気ない日常が嬉しくなりますけど、演奏をし続けるのは本当に楽しい。いろんな所に行けていろんな人に会える…今日みたいに海鮮丼も食べれて(笑)。忙しい日々の中で常にアウトプットをしながらインプットして、アウトプットだけにならないようにしていますね。自分ができることをやるのは当然として、自分ができないことを学ぶっていうことを大切にしています。

今回はオーケストラ・アンサンブル金沢と共演したグルダも、日本トップレベルの奏者と一緒にできる中で即興の会話の引き出しを増やしてもらっている気がしますね。石若駿さんもマーティ・ホロベックさんもプランを立てなくたって絶対何とかなる、というお互いの信頼があるからできることですが。

クラシックは自分にとって一本の筋として確かにありますが、ジャズや映画音楽などジャンルを問わず演奏するスタイルを持ち、新しいことに挑戦することが受け入れやすくなっている時代に生きています。その中で何か自分にしかできないものを見つけたい、追及したいという思いは強く持っていますね。

PROFILE
角野隼斗(すみの はやと)

1995年生まれ。2018年、東京大学大学院在学中にピティナピアノコンペティション特級グランプリ受賞。
2021年、ショパン国際ピアノコンクールセミファイナリスト。
これまでにポーランド国立放送交響楽団、ハンブルク交響楽団、ブダフォク・ドホナーニ管弦楽団、
読売日本交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団等と共演。
さらにFUJI ROCK FESTIVALへ出演など、活躍の場はクラシックフィールドに留まらない。
2020年、1stフルアルバム「HAYATOSM」をリリース、オリコンデイリー8位を獲得。
最新作は、マリン・オルソップ指揮、ポーランド国立放送交響楽団とのライブ録音による「ショパン:ピアノ協奏曲第1番」。
クラシックで培った技術とアレンジ、即興技術を融合した独自のスタイルが話題を集め、
“Cateen(かてぃん)“名義で活動するYouTubeチャンネルは登録者数が120万人超、総再生回数は1億回を突破するなど、
新時代のピアニストとして注目を集めている。CASIO電子楽器アンバサダー、スタインウェイアーティスト。

SHOP INFO
魚菜屋

石川県金沢市木ノ新保町1-1
金沢百番街「あんと」内
TEL 076-233-2217
〈営業時間〉11:00~21:00(L.O.20:30)〈定休日〉不定休

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