北陸新人登竜門コンサート優秀賞受賞の俊英たちが語る、
コンサートへの思い

矢賀部光夏多
シューマン／ピアノ協奏曲

私が最も好きな音楽家の一人、ロベルト・シューマンの作品で挑戦したオーディション。演奏の機会に恵まれ、大変光栄です。見守り、御指導くださった先生方、応援してくださった皆様に感謝の気持ち
でいっぱいです。演奏する作品は、第１楽章にて C-H-A-A　(ド－シーラーラ)という根幹を成す主題が提示されます。この主題は、愛する妻クララの愛称である「キアリーナ　Chiarina」の綴りを変換したものといわれており、クララへの愛がつまった作品です。愛する妻の名を何度も呼ぶシューマン。奈落の底へ突き落されて苦悩し、揺れ動くシューマン。クララと2人頬を寄せ合って微笑むシューマン。暗闇も天国も、涙が溢れるほど美しいシューマンの思いを精一杯表現したいと思います。

平野未紗
サン＝サーンス／ピアノ協奏曲 第2番

北陸新人登竜門コンサートは中学生の時に見に行き、憧れ続けてきた舞台です。合格を知ったときには、目標が叶い、オーケストラ・アンサンブル金沢の皆様と最高の舞台で演奏できる喜びでいっぱいでした。サン＝サーンスのピアノ協奏曲2番は壮大で華やかな作品で、楽章が進むごとに増す疾走感と緊張感が特徴的です。私自身も幸せな時間を楽しみながら、ご来場くださいました皆様にこの曲の魅力をお楽しみいただけるような演奏が出来ればと思います！

白澤あまね
グリーグ／ピアノ協奏曲

幼い頃から憧れていたこの演奏会に出演が決まった時は、喜びと感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。グリーグのピアノ協奏曲は、北欧の大自然をそのまま音で表したような、限りなく雄大で美しい曲だと感じています。グリーグが表現したかった情景を思い浮かべ、それが皆さまに伝わるように
演奏します。また、オーケストラ・アンサンブル金沢の方々と共演できる幸せを噛みしめながら一緒に音楽をつくっていきたいです。当日、皆さまにお会いできることを楽しみにしています！

森愛竜
リスト／ピアノ協奏曲 第1番

新人登竜門コンサートは幼少期からの憧れで、この演奏会に参加できることを大変誇りに思います。F.リストのピアノ協奏曲は彼の作品の中で、取り分け情熱的かつ抒情的であり彼の類い稀な才能が発揮されている曲です。そして、私にとっても非常に思い入れのある曲になっています。 憧れのアンサンブル金沢との初めての共演を最高のものにできるよう、全力で取り組みたいと思います。